精神(こころ)身体(からだ)の両面から患者さんを支える

精神疾患をお持ちの患者さまは、身体的な疾患を抱えてしまうことがあります。これを「身体合併症」または「精神科身体合併症」と呼ばれています。当院では内科的側面を重点に置き、様々な種類の身体合併症に対応しております。
おもな身体合併症を4つご紹介します。

おもな身体合併症の種類

原因代表的な疾患
精神 身体精神疾患に身体疾患が偶然発症したものあらゆる身体疾患
精神身体向精神薬の影響・副作用が原因 の身体疾患肺炎・悪性症候群・高血糖・脂質異常・低ナトリウム血症 など
精神 身体精神症状・行動が原因の身体疾患
摂食障害による低栄養状態・アルコール依存による肝障害 など
身体 精神身体疾患が原因の精神疾患脳血管障害などの器質性精神障害症 など

取り組み

定期的な検査

精神的な疾患のある患者さまは衛生面等の自己管理が難しい、痛みなど体の変化を訴えることが困難なため、病気が進行してから発見される場合があります。当院では外来患者さま・入院患者さまに、血液検査など基本的な検査を定期的に行うことで疾患の早期発見に努めております。

口腔ケア

栄養を効果的に摂り入れるには口からの摂取が有効です。当院では患者さまに食べる喜びを感じていただく観点からも口腔ケアに力を入れ、嚥下(えんげ)内視鏡、訪問歯科、摂食機能のリハビリを導入しています。

対応困難な患者さまの受け入れ

身体疾患のある患者さまに精神的な症状があると、医療機関での受け入れが困難な場合があります。当院ではこれらの患者さまの入院受け入れを積極的に行っております。

身体疾患の原因が特定できない患者さまの診察

身体的な症状の原因が特定できず精神科を紹介される患者さまがたびたびいらっしゃいます。精神症状は内科的な要因のものや薬の併用から起こっていることもあり、内科的な治療や減薬の調整が進めば精神症状が落ち着く場合があります。当院では精神科医と内科医が連携して症状がどこからくるものかを判断し、ポリファーマシー(薬の多剤併用)対策も行いつつ回復を試みています。

設備の拡充とMPU(身体合併症病棟)

当院では身体管理を重視したケアが必要な患者さまはMPU(=medical psychiatry unit、身体合併症病棟)で心身両面の管理を行っています。また検査設備を拡充し、緊急でCTが必要な場合も車で3分ほどの前橋城南病院と提携し、ドクターカーによる搬送で迅速な検査実施を心がけております。

院内設備

レントゲン室

レントゲン室
身体的な疾患の有無を確認します。デジタル処理により、被ばく量が少なく高画質な画像で診断できます。

上部内視鏡

上部内視鏡(胃カメラ)
口または鼻からカメラを入れ、食道・十二指腸・胃などを検査します。

超音波診断装置

超音波診断装置(エコー)
超音波を用いて体内の病変を調べる機器です。移動が困難な患者さまには病室に運び使用しております。

心電計

心電計
心臓の電気的な活動を調べる(心電図検査)機器です。病気の診断はもちろん、治療効果や薬の副作用を確認する際にも使用します。

全自動血球計数器

全自動血球計数器
血液中にある赤血球数や白血球数、ヘモグロビン濃度、血小板数などを調べることができます。

臨床化学分析装置

臨床科学分析装置
CRPを測定する装置です。CRPは炎症や細胞、組織破壊が起こると血中に増加するタンパク質で、急性炎症の把握で使用しています。

血液ガス分析装置

血液ガス分析装置
主に呼吸状態を調べる検査に使用しており、血液中の酸素や二酸化炭素の量などが測定できます。

輸液ポンプ

輸液ポンプ
点滴の投与量や速度を管理することができます。正確な調整が必要な場合に使用しております。


シリンジポンプ

シリンジポンプ
注射の投与量や速度を管理することができます。点滴より薬剤の量が少ない場合や、正確な調整が必要な場合に使用しております。

ベッドサイドモニタ

ベッドサイドモニタ
モニターと呼ばれ、心拍・呼吸・血圧・酸素飽和度など、患者さまの生命兆候を常時監視する機器です

除細動器

除細動器
心停止やけいれんを起こした心臓に電気ショックを与え、心臓を正常な活動に戻すための機器です

CO2センサキット

CO2センサキット
ベッドサイドモニタや除細動器に接続するオプションで、気道状態や呼吸状態を確認することができます。

マックグラス

マックグラス
カメラとライトが内臓している咽頭鏡。気管挿管をしやすくすることで、感染症を持つ患者さまからのエアロゾルによる曝露リスクをさらに低減させることができます。

サーボドレイン

サーボドレイン
肺気胸や肺膿瘍など胸腔・腹腔等に溜まった空気や膿、粒状物質を体外へ排出するために使用する機器です。


人工呼吸器

人工呼吸器
自発呼吸ができない患者さまに、呼吸の代理や補助を行い、肺の負担を軽減するための機器です。


脳波計

脳波計
脳から出る微弱な電気信号を記録することで脳波の変化が確認できる機器です。てんかん発作や意識障害のある患者さまに使用します。

栄養ポンプ

栄養ポンプ
鼻や胃瘻などから直接栄養や薬剤を体内に送り込む(経腸栄養)際、栄養や薬剤の量やスピードを調節する機器です。

嚥下内視鏡

耳鼻咽頭鏡
嚥下内視鏡検査(VE)に使用する機器です。食物を飲み込む様子を観察し、嚥下機能が正常に働いているかを確認します。

骨髄穿刺システム

骨髄穿刺システム
心停止した患者さまの救命措置に使用します。輸液や薬剤を投与するためにドリル式の針で骨に穴をあけ、骨髄に直接注入します。

持続血糖測定器

持続血糖測定器
皮膚に機器を装着することで14日間継続して血糖値が測定できる機械です。インスリン療法を行っている患者さまには保険が適用されます。

CVC(中心静脈カテーテル)キット
当院では栄養輸液などをより効果的に投与したい場合、体の中心に近い静脈に管を入れるCVCを行っております。